皮膚が傷つくと、自然治癒力により、細胞や血管が皮膚の修復に向けてはたらきます。

通常は上の図のように、人間の皮膚が持つ自然治癒力によって傷のまわりに細菌が存在しても感染は起こらず、傷が治って元の皮膚に戻ります。
ところが、傷口が汚れていたりすると、付着した異物や壊死した皮膚組織などから細菌が感染して炎症を起こし、赤く腫れて痛み、膿が出てきます。これが「化膿」です。また傷が深い場合には、皮下深くに細菌が入りやすく、あとから化膿することもあります。膿は、細菌をやっつけるために戦って壊れた白血球や、死んだ細菌などを含んだ液体で、通常の体液と違って粘りや臭いがあり、黄色や緑色などの色がついています。原因となる細菌は、主にブドウ球菌・連鎖球菌・緑膿菌などです。
いったん化膿すると、傷の治りが遅くなるばかりか、周辺の部位に感染が広がったり、体の抵抗力が低下している場合は敗血症など全身の疾患につながるおそれもあります。


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