効能効果
下記疾患又は状態におけるカリウム補給 ・降圧利尿剤、副腎皮質ホルモン、強心配糖体、インスリン、ある種の抗生物質などの連用時
・低カリウム血症型周期性四肢麻痺
・心疾患時の低カリウム状態
・重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後
カリウム値が低くなるとどうなる?
悪心・嘔吐、筋力低下、けいれん、便秘、麻痺、不整脈などを引き起こすことがある
カリウム値が高くなるとどうなる?
悪心・嘔吐、痺れ、脱力感、知覚過敏、不整脈などを引き起こすことがある。
低くても高くても問題!
特に一番怖いのが不整脈ですね。
心停止にも至ることがあるため、しっかり管理することが必要です💦
カリウム製剤の禁忌薬
エプレレノン(セララ)
これはエプレレノンが高血圧で使用される時の禁忌です。
禁忌の理由:
カリウム貯留作用が増強し血清カリウム値が上昇する恐れがあるため。
カリウム製剤の種類
今回は外来で見かける内用薬のみ取り上げます。
☑︎塩化カリウム(原末・徐放錠)
錠剤は現在1種類
☑︎L-アスパラギン酸カリウム
先発:アスパラK(散,錠)
後発品は錠剤で300mg「アメル」のみ
☑︎グルコン酸カリウム
先発:グルコン酸K(細粒.錠)
後発品なし
カリウム製剤を換算するときに重要なこと
錠剤が飲みにくいから粉薬にしてほしいのですが可能ですか?
と聞かれたら、
どのように考えますか?
一般的な薬だと例えばmgで考えて
同じ用量になるように換算してパパッと変えることがあるかと思いますが、
カリウム製剤はそう簡単にはいかないそうです。
別の製剤に変更するときは
mgは換算の参考になりません。
基本的にmEqを参考にしますが、
ここで注意が必要です。
カリウム製剤の場合は単純にmEqが同じでも
同じ効果が期待できるとは限りません!比較するときは常用量対比で換算が必要です!
常用量対比とは?
常用量対比ってあまり聞かないですよね。
常用量対比とは
それぞれの製剤の1日用量の上限同士を
治療学的に等量と考え、比例計算するという考え方
というわけで、
各薬の用法用量を確認し、幅がある場合は
お互いの上限の量を基準に考えて計算するというわけですね。
ではそれぞれのカリウム製剤の一日量の上限をmEqで確認してみましょう。
(赤字が上限とみなします。)
まずここで全てmEqに統一しないと話が始まらないですね。
低くても高くても問題!
特に一番怖いのが不整脈ですね。
心停止にも至ることがあるため、しっかり管理することが必要です💦
これは押さえておきたい
エプレレノン(セララ)
これはエプレレノンが高血圧で使用される時の禁忌です。
禁忌の理由:
カリウム貯留作用が増強し血清カリウム値が上昇する恐れがあるため。
カリウム製剤の種類
今回は外来で見かける内用薬のみ取り上げます。(2023/1現在)
☑︎塩化カリウム(原末・徐放錠)
錠剤は現在1種類
塩化カリウム徐放錠600mg「ST」
(これはスローケーという名前でした)
散剤は「フソー」と「日医工」
☑︎L-アスパラギン酸カリウム
先発:アスパラK(散,錠)
後発品は錠剤で300mg「アメル」のみ
☑︎グルコン酸カリウム
先発:グルコン酸K(細粒.錠)
後発品なし
カリウム製剤を換算するときに重要なこと

☑︎塩化カリウム
徐放錠:32mEq
原末:26.8〜134mEq
☑︎L-アスパラギン酸カリウム
アスパラK酸50%:5.22〜15.66 mEq
アスパラK錠:5.4〜16.2mEq
☑︎グルコン酸カリウム
錠剤も細粒もどちらも:30〜40mEq
というわけで、上限を比べてみるとこんな感じになります。

つまり塩化カリウム徐放錠はL-アスパラギン酸K錠の約2倍のmEqが必要だと推測できます。(32÷16.2)
またグルコン酸カリウムの場合ならアスパラギン酸K錠の約2.5倍のmEqが必要だと推測できます(40÷16.2)
ただし全く同じとは言い切れないため
薬剤切替え後は、適切な期間内
[医師の判断によるが、概ね1~2週間]
に血清カリウム濃度を測定し、用量調整する

あくまで目安となる考え方なので
実際に血清カリウムを測定して微調整していくことが重要ですね。
カリウム製剤換算例
では実際に計算してみましょう。
グルコン酸K(5mEq) 6錠(30mEq) は、L-アスパラギン酸K(300mg)何錠?
L-アスパラギン酸K錠(300mg) 7錠分に相当すると考えられる

あくまで目安となる考え方なので
実際に血清カリウムを測定して微調整していくことが重要ですね。