風邪で血圧が上がる理由?
風邪が原因で血圧が上昇する方は少なくありません。風邪で血圧が上がってしまう理由は「風邪の症状で上がるとき」「薬で上がるとき」の大きく分けて2種類あります。1つずつ、見ていきましょう。
風邪の症状熱で血圧が上がるとき

風邪の主な症状の1つとして、発熱が挙げられます。体温が上昇すると、脈拍も増加します。この脈拍の上昇が結果的に血圧の上昇につながります。外部からのウイルスや菌の侵入により、体内の免疫反応が活発になり、熱を発生させ、心臓もその影響を受けることが原因の1つとなります。※詳しい血圧の仕組みについての記事も今後作成予定です。
風邪の症状咳で血圧が上がるとき

熱以外の症状として咳が挙げられます。咳が激しい場合、呼吸が速くなります。その結果交感神経が働き、血管が収縮することにより血圧が上昇します。急激な呼吸の変化は、心臓に負担をかけ、血圧の上昇を引き起こす可能性があります。風邪によって引き起こされる咳が慢性的に続く場合は、他の病気が隠れていたり咳喘息からの気管支喘息に発展してしまうこともあるので、早めの受診が必要です。
薬で血圧が上がる場合
- 解熱薬(イブプロフェンなど)
- 風邪薬(dlメチルエフェドリン含有)
解熱剤でも血圧が上がることがあるので注意が必要です。風邪の症状を和らげるために使われる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の1つ、ここでは「イブプロフェン」が入っている市販薬について解説します。
※高血圧の方が気をつけたいお薬についての詳しい記事を作成予定です
元々、高血圧の方にとって血圧上昇の原因となり得るイブプロフェンは、プロスタグランジン合成を抑制します。その結果、水・ナトリウム貯留傾向が上昇するため、血圧を更に上昇させるおそれがあります。高血圧の方が、解熱のお薬を使用する際は、医師や薬剤師に相談しましょう。

市販の風邪薬には、鼻づまりを解消するための成分としてdlメチルエフェドリンが含まれている場合があります。この成分は血管を収縮させ、血圧を上昇させる可能性があります。薬の成分に敏感な方や既に高血圧の方は、使用前に医師や薬剤師に相談しましょう。

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