低用量ピルと痛み止め(鎮痛剤)の併用は問題ない?
基本的に、市販薬で低用量ピルと併用できないものはありません。
特にアセトアミノフェンは、低用量ピルとの併用が禁止されているわけではありませんが、低用量ピルの作用を強くしたり(副作用が強く出る可能性がある)、アセトアミノフェンの作用を弱くしたりする可能性があります。そのため、併用したい場合は念のため医師や薬剤師に相談すると安心です。

併用すると低用量ピルの効果が低下する薬
以下のような薬と低用量ピルを併用すると、低用量ピルの代謝が早まったり、吸収が抑えられたりして、低用量ピルの効果が低下する場合があります。
- 抗てんかん薬
- 抗結核薬
- HIV感染症の治療薬
- ボセンタン(肺高血圧の治療薬)
- モダフィニル(睡眠障害の治療薬)
- 一部の抗生物質(細菌感染症の治療薬) など
併用すると低用量ピルの作用が強まる薬
以下のような薬を併用することで、低用量ピルの作用が強まる(副作用が強く出る可能性がある)ことがあります。
- アセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)
- フルコナゾール・ボリコナゾール・イトラコナゾール(水虫やカンジダ症などの治療に使う抗真菌薬) など
併用すると併用した薬の効果が低下するもの
以下のような薬と低用量ピルを併用すると、併用した薬の効果が低下することがあります。
- 血糖を下げる薬
- モルヒネ(医療用麻薬)
- アセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)
- Gn−RH誘導体(子宮内膜症などの治療薬)
- スルフォンアミド系薬剤(やけどや膣炎の治療に使う抗菌薬)
- 抗てんかん薬 など
併用すると併用した薬の作用が強まるもの
以下のような薬と低用量ピルを併用すると、薬の代謝が抑えられて、併用した薬の作用が強まる(副作用が強く出る可能性がある)ことがあります。
- 三環系抗うつ薬
- 副腎皮質ホルモン(ステロイド=肺炎、アレルギー疾患などの治療薬)
- シクロスポリン(臓器移植の際やアトピー性皮膚炎などの治療に使う免疫抑制剤)
- セレギリン塩酸塩(パーキンソン病の治療薬)
- テオフィリン(ぜんそくの薬)
- オメプラゾール(胃酸を抑える薬) など