
どのような薬なのか?
リフヌア錠は、世界で初めて承認された選択的P2X3受容体拮抗薬です。
P2X3受容体は、気道の迷走神経のC線維上にみられるATP依存性イオンチャネルです。
ATPは炎症条件下で気道粘膜細胞から放出され、P2X3受容体へ結合します。
C線維による侵害シグナルとして感知され、咳嗽反射を惹起させると考えられています。リフヌア錠は、P2X3受容体を介した細胞外ATPシグナル伝達の遮断により、感覚神経の活性化及び咳嗽を抑制します。適応症は「難治性の慢性咳嗽」です。
咳嗽は発症からの期間により、急性咳嗽(3週間未満)、遷延性咳嗽(3週間以上8週間未満)、慢性咳嗽(8週間以上)に分類されます。
急性咳嗽の原因の多くは気道感染症ですが、慢性咳嗽では、感染症以外の原因であることが多くなります。原因の治療を行っても咳が続く状態、もしくは長引く咳の原因が分からない状態を「難治性の慢性咳嗽」といいます。
体力を消耗する、人目が気になる、眠れない、仕事や家事に集中できないなど様々な困りごとにつながることがあります。
用法・用量
通常、1回45mgを1日2回経口投与します。食事とは関係なく投与可能です。
飲み忘れた場合は、次の服用時間に1回分を服用し、2回分を一度に飲まないようにする必要があります。
主な副作用は?
苦味や金属味または塩味がする、味を感じにくい、食事がおいしくなくなった、などの味覚に関する障害がおこることがあります。
味覚関連の副作用(味覚不全、味覚消失、味覚減退、味覚障害)の発現割合は63.1%です。
大多数は、投与開始後9日以内に発現、軽度又は中等度であり、投与中又は投与中止により改善しました。
味覚関連の副作用は曝露量依存的に増加する傾向が認められています。
その他の主な副作用は、悪心、口内乾燥(いずれも5%以上)などです。