「フェキソフェナジン」と「プソイドエフェドリン」の配合剤である『ディレグラ配合錠』は、用法が空腹時投与に設定されている。同剤を食後服用する場合、どのような影響があると考えられるか。
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- Aフェキソフェナジンの吸収が低下する。
- Bフェキソフェナジンの吸収が亢進する。
- Cプソイドエフェドリンの吸収が低下する。
- Dプソイドエフェドリンの吸収が亢進する。
- E両成分の吸収が低下する。
- F両成分の吸収が亢進する。
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- 答A フェキソフェナジンの吸収が低下する。
「フェキソフェナジン+プソイドエフェドリン」配合剤では、空腹時投与よりも食後投与のほうが、「フェキソフェナジン」のバイオアベイラビリティ低下が観察されたことから(A)、臨床試験は「空腹時投与」で行われました。そのため、「空腹時」の用法で承認されています。
なお、「フェキソフェナジン」単剤でも同様の傾向はありますが、単剤の場合はそこまで大きな影響が観察されなかったことから、用法は空腹時に限定されていません。
フェキソフェナジン単剤 | フェキソフェナジン+プソイドエフェドリン配合剤 | |
Cmax | 289→236(ng/mL) | 350→117(ng/mL) |
AUC※ | 2014→1642(ng・hr/mL) | 2080→770(ng・hr/mL) |
単剤と配合剤でここまで吸収に大きな違いが現れる理由としては、『ディレグラ配合錠』は徐放層を含む大きな錠剤であることから、錠剤の崩壊に要する液体量が多い傾向にあり、食後投与では錠剤が食物に包埋されて液体との接触が少なくなることが関係しているのではないか、と考えられています3)。
※フェキソフェナジン単体はAUC0-∞、プソイドエフェドリンとの配合剤はAUC0-72の値