神社解説

知っていましたか? ホントの排痰ケア

1. 痰ができる仕組み

気道内に入った異物(唾液、白血球、脱落した上皮細胞、微生物、粉塵など)を取り込んだ気道粘膜は、これらを気道の外へ排出しようとします。気道クリアランスという仕組みが働き、痰が作られます。

気道クリアランスの仕組みとは、
①異物の刺激により気道粘液が増加
②異物を取り込み痰を作り出す
③繊毛運動により末梢気道から中枢気道(口側)へ痰を輸送する
④咳嗽や嚥下などにより痰を気道の外へ喀出
の4つがあります。

2.貯留による影響

喀出困難な量の痰や粘調度の高い痰の場合、息切れや呼吸困難などの症状が出現しやすくなります。痰の貯留が著明になると、窒息、肺炎、無気肺、ガス交換障害、気道抵抗の上昇など様々な合併症を起こすリスクが高くなります。痰の量や性状、色調を継時的に観察することは、呼吸器系(肺や気管支など)の状態を把握するために有効です。

表1 痰の性状痰の性状

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