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薬剤調整料クイズ・2種類以上の薬剤が処方されている場合の算定は?

アムロジピン錠2.5mg「VTRS」が朝食後、アムロジピン錠5mg「VTRS」が夕食後に処方されていた場合、2剤として算定できる?


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  • A1剤として算定する

調剤報酬点数を計算してみよう!

具体的な例を用いて、計算してみましょう。

(処方例)
 Rp1)アムロジピン錠2.5mg
   「VTRS」    1錠
   分1 朝食後   14日分
 Rp2)アムロジピン錠5mg
   「VTRS」    1錠
   分1 夕食後    14日分

「アムロジピン」として朝食後と夕食後に服用するため、用法をまとめます。用法は朝夕食後になり、2.5mg錠は朝食後のみ、5mg錠は夕食後のみなので、不均等となります。

 Rp1)アムロジピン錠2.5mg
   「VTRS」 1錠
       (1-0)
    アムロジピン錠5mg
   「VTRS」  1錠
       (0-1)
     分2 朝夕食後  14日分

『アムロジピン錠2.5mg「VTRS」』の薬価は10.10円、『アムロジピン錠5mg「VTRS」』の薬価は10.10円なので、薬剤料は14日分で28点。内服の薬剤調整料は24点、内服の調剤管理料は8日分以上14日分以下の場合28点です。
薬剤料と薬剤調整料と調剤管理料を合わせて計算すると、28+24+28=80点です。

注意!調剤報酬類似事例

以下の場合は「2剤」として算定するのか「1剤」として算定するのか考えてみましょう。

①『リンデロン錠0.5mg』2錠を朝食後に7日間服用後、『リンデロン錠0.5mg』1錠 を朝食後に7日間服用する場合

 Rp1)リンデロン錠0.5mg  2錠
   分1 朝食後    7日分
 Rp2)リンデロン錠0.5mg  1錠
    (8日目から服用開始)
   分1 朝食後    7日分

②『ドンペリドン錠10mg「サワイ」』食前と『ボグリボースOD錠0.3mg「サワイ」』食直前が処方された場合

 Rp1)ドンペリドン錠10mg
   「サワイ」   3錠
    分3 毎食前   14日分
 Rp2)ボグリボースOD錠0.3mg
   「サワイ」   3錠
    分3 毎食直前  14日分

③『キプレスチュアブル錠5mg』と『アレジオン錠10』が就寝前で処方された場合

 Rp1)キプレスチュアブル錠5mg 1錠
   分1 就寝前    14日分
 Rp2)アレジオン錠10      1錠
   分1 就寝前    14日分

ポイントは「服用時点が同じかどうか」と「同じ有効成分の薬かどうか」です。

問題①『リンデロン錠0.5mg』を2錠 朝食後に7日間服用後、『リンデロン錠0.5mg』を1錠 朝食後に7日間服用する場合


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  • A「1剤」

 Rp1)リンデロン錠0.5mg  2錠
   分1 朝食後    7日分
 Rp2)リンデロン錠0.5mg  1錠
    (8日目から服用開始)
   分1 朝食後    7日分

『リンデロン錠0.5mg』が同じ朝食後の用法で処方されているので、「1剤」として算定します。ちなみに、最初の7日間は2錠ずつ服用し、8日目からは1錠ずつ服用するので、漸減処方です。調剤管理料は7日分ではなく14日分で算定します。

問題②『ドンペリドン錠10mg「サワイ」』食前と『ボグリボースOD錠0.3mg「サワイ」』食直前が処方された場合


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  • A「1剤」

 Rp1)ドンペリドン錠10mg
   「サワイ」   3錠
    分3 毎食前   14日分
 Rp2)ボグリボースOD錠0.3mg
   「サワイ」   3錠
    分3 毎食直前  14日分

『ドンペリドン錠10mg「サワイ」』と『ボグリボースOD錠0.3mg「サワイ」』は同じ有効成分の薬ではありません。服用時点は「毎食前」と「毎食直前」ですが、「食直前」は「食前」として扱うため「1剤」として算定します。

問題③『キプレスチュアブル錠5mg』と『アレジオン錠10』が処方された場合


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  • A「2剤」

 Rp1)キプレスチュアブル錠5mg 1錠
   分1 就寝前    14日分
 Rp2)アレジオン錠10     1錠
   分1 就寝前    14日分

『キプレスチュアブル錠5mg』と『アレジオン錠10』は同じ有効成分の薬ではありません。服用時点は同じ「就寝前」ですが、剤形が「チュアブル錠」と「内服錠」と異なるため、「2剤」として算定します。

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