神社解説

プレドニン漸減処方の薬剤調整料は?

プレドニンが以下のように漸減で処方された場合、「プレドニゾロンとして1剤」か「朝昼食後と朝食後の2剤」どちらで算定する?

(処方例)
  Rp1)プレドニン錠5mg   6錠
     分2 朝昼食後  3日分(1~3日目)
  RP2)プレドニン錠5mg   4錠
     分2 朝昼食後  3日分(4~6日目)
  Rp3)プレドニン錠5mg   2錠
     分1 朝食後   3日分(7~9日目)
  Rp4)プレドニン錠5mg   1錠
     分1 朝食後   3日分(10~12日目)


答え 非表示

  • Aプレドニゾロンとして1剤で算定する

今回ピックアップする項目は? 「漸減処方」

1日量を少しずつ減らしていく服用方法を「漸減」といいます。1日に服用する回数も、1回の服用量も変わっていくため、処方箋には用法用量ごとに分けて書かれますが、同じ薬剤なので「1剤」として薬剤調整料を算定し、実際に服用する日数で調剤管理料を算定します。

(根拠法令:01薬剤調整料 通知(1)内服薬 イ(ホ))

同一有効成分であって同一剤形の薬剤が複数ある場合は、その数にかかわらず1剤として算定する。

クイズの解説

『プレドニン錠5mg』が朝昼食後と朝食後と2つの異なる服用時点で処方されているので「2剤」のように思えますが、「同一有効成分であって同一剤形の薬剤が複数ある場合は、その数にかかわらず1剤として算定する」ため、薬剤調整料は1剤として算定します。

点数を計算してみよう!

具体的な例を用いて、計算してみましょう。

(処方例)
 Rp1)プレドニン錠5mg   6錠
   分2 朝昼食後 3日分(1~3日目)
 RP2)プレドニン錠5mg   4錠
   分2 朝昼食後 3日分(4~6日目)
 Rp3)プレドニン錠5mg   2錠
   分1 朝食後 3日分(7~9日目)
 Rp4)プレドニン錠5mg   1錠
   分1 朝食後  3日分(10~12日目)

「プレドニゾロン」として1剤として扱い、調剤管理料は実際に服用する日数の12日分で算定します。

『プレドニン錠5mg』の薬価は9.80円なので、薬剤料はRp1)が3日分で18点、Rp2)が3日分で12点、Rp3)が3日分で6点、Rp4)が3日分で3点。すべて足すと12日分で39点です。内服の薬剤調整料は24点、内服の調剤管理料は8日分以上14日分以下の場合28点です。
薬剤料と薬剤調整料と調剤管理料を合わせて計算すると、39+24+28=91点です。

こんな類似事例にも注意しよう!

以下の場合は、薬剤調整料は何剤で算定するか考えてみましょう。

① Rp1)プレドニン錠5mg   6錠
     分2 朝昼食後  3日分(1~3日目)
  RP2)プレドニン錠5mg   4錠
     分2 朝昼食後  3日分(4~6日目)
  Rp3)プレドニン錠5mg   2錠
     分1 朝食後   3日分(7~9日目)
  Rp4)プレドニン錠5mg   1錠
     分1 朝食後   3日分(10~12日目)
  Rp5)クラリチン錠10mg   1錠
     分1 朝食後   12日分

② Rp1)プレガバリンOD錠75mg「VTRS」  2錠
     分2 朝夕食後       10日分(1~10日目)
  Rp2)プレガバリンOD錠150mg「VTRS」  2錠
     分2 朝夕食後       10日分(11日~20日目)

①の処方の場合:2剤で算定する

Rp1)とRp2)の「朝昼食後」、Rp3)とRp4)とRp5)の「朝食後」で「2剤」のように見えます。「2剤」であるのは間違いありませんが、Rp1)からRp4)までの『プレドニン錠5mg』で1剤、Rp5)の『クラリチン錠10mg』で1剤という「2剤」で算定します。

②の処方の場合:1剤で算定する

「プレガバリン」が10日目までは75mg、11日目からは150mgと、服用量が増えているので「漸増」です。規格は異なりますが、同一有効成分であって同一剤形なので「1剤」で算定します。ちなみに、調剤管理料は実際に服用する20日分で算定します。

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