
運動直後は血流がよくなっている上に、胃の中にあまり食べ物が入っていない状態でアルコールを摂取すると吸収が早く、ますます血流がよくなり、非常に酔いやすい状況となります。
さらに、運動強度にもよりますが、汗をかいたり、のどが渇いたりするほどの運動の後は、水分が足りない状態です。
そのような状態でお酒を飲むと、脱水が進む可能性も考えられます。
運動後、少し時間を空けてお酒を飲んだ場合は、血中アルコール濃度が上がることによる影響は少し緩和されていると考えられます。
30分から1時間程度空けることで、体への影響を軽減することができると思います。

筋肉の合成は、筋トレ後、1時間から3時間がピークです。そのゴールデンタイムにアルコールを摂取してしまうと、筋肉の合成を阻害してしまうことになります。「筋トレとお酒を両立したいけれど、筋トレ効果に重きを置きたい」という方は、筋トレ後3時間以上空けてからお酒を飲むのがよいのではないでしょうか。
ある程度は保たれる、ということになります。筋トレの効果というものは、実は24時間継続します。ですから3時間空けたとしても、筋トレ後24時間以内にアルコールを摂取すると、筋トレ効果は落ちてしまいます。しかし先ほどご説明したように、筋トレ後1時間から3時間のピーク時間をすぎると、筋肉の合成率は緩やかになりますので、この時間帯でのアルコールによる筋肉合成阻害を個人で許容範囲とするかどうか、ですね。
筋トレ効果を最大限に保ちたいという方はやはり、筋トレをした日はお酒を飲まないのがよいのではないでしょうか。筋トレをしない日はお酒を飲む、というルールにしてもよいかもしれません。
やはり飲酒量は重要なポイントです。筋肉とアルコールの関係についての研究も含め、近年のアルコールに関する研究では、純アルコール20gを基準としていることが多いです。アルコール摂取量が多ければ多いほど、筋タンパク質合成の阻害、筋タンパク質分解の促進は起こりやすいので、飲み過ぎには注意が必要です。