今回ピックアップする項目は?「テープ剤の非温感タイプと温感タイプ」
同じ有効成分のテープ剤でも、冷たい「非温感タイプ」と温かい「温感タイプ」の2種類が存在するケースがあります。一般名処方では、成分名や規格は同じになりますが、最後の「非温感(非温)」と「温感」の部分が異なります。
(参考:厚生労働省 一般名処方マスタ)
【般】ロキソプロフェンNaテープ50mg(7×10cm非温)
【般】ロキソプロフェンNaテープ50mg(7×10cm温感)
【般】ロキソプロフェンNaテープ100mg(10×14cm非温)
【般】ロキソプロフェンNaテープ100mg(10×14cm温感)
クイズの解説
【般】ロキソプロフェンNaテープ100mg(10×14cm非温)は「非温」なので、冷たいテープ剤です。一般名処方なので、先発医薬品でも後発医薬品でも調剤することができますが、『ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」』は温かい「温感」タイプのテープ剤です。一般名処方で「非温感タイプ」を指定されているため、「温感タイプ」の『ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」』を調剤することはできません。
☞ロキソプロフェンのテープ剤のうち、「温感」タイプのもの
ロキソプロフェンNaテープ50mg、100mg「タイホウ」 |
ロキソプロフェンNaテープ50mg、100mg「三友」 |
こんな類似事例にも注意しよう!
以下の場合は調剤できるかどうか考えてみましょう。
- 【般】ロキソプロフェンNaテープ100mg(10×14cm温感)を『ロキソプロフェンNaテープ100mg「ユートク」』で調剤
- 『ロキソニンテープ100mg』を『ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」』で調剤
- 『ロキソプロフェンNaテープ100mg「ユートク」』を『ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」』で調剤
問題①【般】ロキソプロフェンNaテープ100mg(10×14cm温感)を『ロキソプロフェンNaテープ100mg「ユートク」』で調剤できるか
答え 非表示
- Aできない
『ロキソプロフェンNaテープ100mg「ユートク」』は冷たい「非温感」タイプのテープ剤です。一般名処方で「温感タイプ」を指定されているため、「非温感タイプ」の『ロキソプロフェンNaテープ100mg「ユートク」』を調剤することはできません。
問題②『ロキソニンテープ100mg』を『ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」』で調剤できるか
答え 非表示
- Aできる
『ロキソニンテープ100mg』は冷たい「非温感」タイプのテープ剤で、『ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」』は温かい「温感タイプ」のテープ剤です。「非温感タイプ」と「温感タイプ」で異なるタイプのテープ剤ですが、剤形が同じで「先発医薬品」から「後発医薬品」への変更、薬剤料も同額以下となることから、変更して調剤することができます(※ただし使い心地は大きく変わるので注意)。
問題③『ロキソプロフェンNaテープ100mg「ユートク」』を『ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」』で調剤できるか
答え 非表示
- Aできる
『ロキソプロフェンNaテープ100mg「ユートク」』は冷たい「非温感」タイプのテープ剤で、『ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」』は温かい「温感」タイプのテープ剤です。「非温感タイプ」と「温感タイプ」で異なるタイプのテープ剤ですが、剤形が同じで、どちらも「後発医薬品」、薬価も17.10円と同じなため薬剤料も同額以下となることから、変更して調剤することができます。
処方箋の記載 | 調剤できるテープ剤 |
一般名「非温」 | 「非温感タイプ」のみ |
一般名「温感」 | 「温感タイプ」のみ |
一般名(指定なし) | 「非温感タイプ」と「温感タイプ」 どちらでも調剤可能 |
ロキソニンテープ | |
後発医薬品「非温」 | |
後発医薬品「温感」 |