動脈硬化は、全身の血管に起こり、様々な病気の原因となります。脳へ血液を届けている頸動脈や脳動脈の動脈硬化により「脳梗塞」が起こります。また、心臓の冠動脈の動脈硬化により「狭心症」や「心筋梗塞」、胸部と腹部をつなぐ大動脈分枝の動脈硬化では「腎血管性高血圧症」などが起こります。そして、足への動脈に動脈硬化が進んで血流障害を起こす病気が「閉塞性動脈硬化症」なのです。


血管の壁は「内膜・中膜・外膜」の3層からできています。

血管の壁のうち、内膜にコレステロールなどがたまり(アテローム)、血液の流れる内腔が狭くなっていきます。さらに、血管の弾力もなくなり、血液の流れが悪くなります。これが「動脈硬化」です。

動脈硬化が進行すると、狭くなった内腔に血液中の血小板が付着し、血栓(血の塊)ができ、最終的には血管が完全に詰まってしまいます。