ロゼレムの成分
ロゼレムの有効成分は「ラメルテオン」といいます。このお薬は、「メラトニン受容体作動薬」という種類に分類されます。
私たちの体には、朝になると目が覚めて、夜になると眠くなる、約24時間周期の「体内時計」という素晴らしい機能が備わっています。この体内時計は、夜が近づくと「メラトニン」という、自然な眠りを誘うホルモンを分泌します。
ロゼレムは、このメラトニンが体の中でくっつく場所(メラトニン受容体)に、本物のメラトニンのように作用します。そうすることで、体内時計に優しく働きかけ、「そろそろ眠る時間ですよ」という自然なサインを脳に送り、眠りへと導いてくれるのです。
無理やり脳の活動を抑え込むのではなく、体が本来持っている眠りのリズムを整えるお手伝いをする、というのがロゼレムの大きな特徴です。
ロゼレムの効果は?何時間くらい眠れる?
ロゼレムの主な効果は、寝つきを良くすること(入眠困難の改善)です。体内時計のリズムを整えることで、自然な眠気を促し、布団に入ってから眠りにつくまでの時間を短縮するのを助けます。
ただし、注意したいのは、ロゼレムは飲んですぐに強い眠気を感じるような即効性はあまり期待できないということです。どちらかというと、毎日決まった時間に飲み続けることで、少しずつ体内時計のリズムが整い、自然に眠りやすくなっていく、という穏やかな効き方をします。
そのため、「薬を飲んで何時間眠れるか」というよりは、「自然な眠りのスタートをサポートする」お薬と考えると良いでしょう。睡眠時間の延長や、夜中に目が覚めるのを減らす効果は、他のタイプの睡眠薬ほどはっきりとはしていません。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
ロゼレムは「不眠症における入眠困難の改善」のために処方されます。
つまり、寝つきが悪いタイプの不眠症に悩んでいる方の治療に使われます。
ロゼレムの強さは?デエビゴとの併用は?他の薬との違い
ロゼレムの強さ(催眠作用)
ロゼレムは、脳の活動を直接抑えるタイプの睡眠薬(ルネスタやマイスリーなど、GABA受容体系)や、脳を覚醒させる信号をブロックする薬(デエビゴやベルソムラなど、オレキシン受容体拮抗薬)とは作用の仕方が全く異なります。
そのため、直接的な催眠作用(眠らせる力)は弱い(マイルド)と言えます。「飲んだらストンと眠れる」という感覚は少ないかもしれません。しかし、その代わりに薬物依存(クセになること)のリスクが極めて低いというのが、ロゼレムの最大の長所です。
デエビゴとの併用
ロゼレムとデエビゴは作用メカニズムが異なるため、一緒に使うことで効果が高まる可能性も理論上は考えられます。
しかし、原則として睡眠薬の併用は、眠気などの副作用が強く出るリスクを高めるため、推奨されていません。併用が必要かどうかは、必ずお医者さんが患者さんの状態を見て慎重に判断します。自己判断で併用するのは絶対にやめましょう。
他の睡眠薬との違い
- GABA受容体系(ルネスタ、マイスリーなど)
脳の興奮を抑える神経伝達物質GABAの働きを強めて眠気を誘います。比較的効き目が早く、効果も分かりやすいですが、依存性のリスクがあります。 - オレキシン受容体拮抗薬(デエビゴ、ベルソムラ)
脳を覚醒させるオレキシンの働きをブロックして眠りやすくします。依存性は低いとされています。 - ロゼレム
体内時計に関わるメラトニンの受容体に作用し、自然な睡眠リズムを整えます。依存性が極めて低いのが特徴です。
ロゼレムの使い方(用法・用量)
ロゼレムの飲み方はシンプルですが、効果をしっかり得るためには、毎日続けることが大切になります。
通常、就寝前に1回服用。通常、成人には1回8mg1錠を服用することが一般的です。
ロゼレムは、飲んですぐに劇的な効果が出る薬ではありません。体内時計のリズムは、毎日同じ時間に薬を飲むことで、少しずつ整っていきます。 効果を感じ始めるまでには1~2週間、人によってはそれ以上かかることもありますので、焦らず、根気強く続けることが大切です。
また、食事と一緒、または食後に飲むと、薬の吸収が遅れたり、効果が弱まったりすることがあります。特に脂肪分の多い食事(揚げ物など)の後は影響を受けやすいので、できれば空腹の状態(寝る前)に飲むのがおすすめです。
ロゼレムの夕食後服用について
ロゼレム8 1T
分1 夕食後 28日分
これは昼夜逆転の改善の為の処方でした
メラトニン分泌って起床後だいたい15h後に高まるらしいので
7時起床なら22時に欲しいところなので夕食後に処方されていると思われます。