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薬剤師必見!高血圧治療における「α遮断薬」入門

高血圧治療における「α遮断薬」の位置づけ

また、早朝高血圧に対する治療薬として選択される場合もあります。早朝高血圧とは、病院での血圧は正常でも、早朝の自宅測定で135/85mmHg以上を示す病態です。実際に、α遮断薬の一つであるドキサゾシンを就寝前に服用した結果、早朝血圧が有意に低下したとの報告もあります。

さらに、前立腺肥大による排尿障害を合併する高血圧患者に対して、α遮断薬が用いられるケースも少なくありません。

高血圧治療における「α遮断薬」の作用機序と種類について

高血圧治療で用いられる「α遮断薬」は、血管平滑筋に存在するα1受容体を阻害することで、交感神経刺激による血管収縮を抑え、末梢血管を拡張させて血圧を下げる作用があります。

高血圧治療として用いられるα遮断薬の例は、以下の3点が挙げられます。

  • ドキサゾシン(カルデナリン)3)
  • ウラピジル(エブランチル)4)
  • ブナゾシン(デタンドール)5)

高血圧治療における「α遮断薬」の服薬指導のポイント

「α遮断薬」を高血圧治療に用いる際には、服用初期や増量時に起こりやすい「起立性低血圧」への注意が必要です。

服用直後に血圧が急激に低下することで、立ちくらみや動悸、失神などを引き起こす可能性があります。特に初回投与時の服薬指導では、起立性低血圧による副作用を防ぐため、以下のような生活上の注意点を伝えることが大切です。

  • 朝はゆっくり起き上がる
  • ふらつきを感じたら、高所での作業や機械の運転は控える
  • 湯船から立ち上がるときは、急に立たずゆっくり動く

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