メチコバールの有効成分であるメコバラミンは、補酵素型ビタミンB12を主成分とする製剤です。
メコバラミンの特徴は他のビタミン12製剤と比較すると神経組織への移行しやすいという点です。
神経細胞に取り込まれたメコバラミンは、神経細胞中の酵素の働きを高めることでたんぱく質やリン脂質の合成を促し、障害された神経細胞の機能を回復されます。

メチコバール錠(メコバラミン)はどんな症状に効果がある?
メチコバールの添付文書には効能・効果に「末梢性神経障害」と記載されています。
末梢性神経障害とは、糖尿病や炎症性疾患によって末梢神経が障害されさまざまな症状がでる病気の総称です。末梢神経は全身に張り巡らされています。
体で受けた刺激は末梢神経を介して脳に伝えられ、脳からの命令は末梢神経を介して体の各部位に伝えられます。このような働きのある末梢神経が圧迫されたり、傷ついたりすると痛みやしびれが現れます。
メチコバール錠の有効成分であるメコバラミンは傷ついた末梢神経を修復して、しびれ、痛みなどを改善します。整形外科疾患や神経・筋疾患の領域で、しびれや痛みの改善の治療に用いられます。
頻尿の治療にメチコバール?
泌尿器科疾患としては、神経因性膀胱の治療に用いられたという報告があります。(ただし保険適応外)神経因性膀胱は排尿をコントロールする大脳、脊髄、末梢神経が障害されることによって起こります。 ビタミンB12製剤であるメコバラミンは、傷ついた末梢神経線維を修復することで神経因性膀胱に伴う頻尿、尿失禁、排尿困難などの症状を改善すると考えられます。 |